こんな締め方はダメ!?
■錆びていたり、砂が付着いている「ねじ」は使わないで下さい。
所定の締付けトルクを与えても締付け不足になります。ねじ面の摩擦が大きくなり、締付けトルクのほとんどを摩擦損失で失い、締付ける力になりません。
■磁化した「ねじ」は使わないで下さい。
周囲にある鉄粉が錆びを吸着すると、上記と同じように、所定の締付けトルクを与えても締付け不足になります。
■「ねじ」が水や油で濡れていたら、通常の締付けトルクで締付けないで下さい。
「ねじ」が濡れるとトルク係数が小さくなり過ぎて、締め過ぎになります。締め過ぎると、「ねじ」が伸びて緩んだり、破壊することもあります。
■スパナやレンチの腕を伸ばさないで下さい。
締付け工具の長さは、所定の締付けができるように設計されています。パイプなどを繋ぎ足して柄を長くして締めると、たいてい締め過ぎになります。たとえば、強度区分8.8、M10のボルトを49N-m(約500kgf・cm)で締付けようとすると、ボルトからおよそ13cm離れたスパナの柄に40kgfの力を掛けることになります。スパナにパイプをつないで50cm離れたところを握って締めるのであれば、およそ10kgfの力で、加減して締めなければなりません。
■ステンレス「ねじ」は、潤滑をしないと焼き付きます。
ステンレス鋼は熱伝導が悪いので、おねじとめねじの接触面がすぐ焼き付きます。焼き付きを生じると「ねじ」は締めることも外すこともできなくなります。締付ける前にねじ部に適切な潤滑剤を塗布するか、予め潤滑処理がされているステンレス「ねじ」をご指定になって下さい。
■トルクレンチを過信しないで下さい。
「ねじ」が濡れるとトルク係数が小さくなり過ぎて、締め過ぎになります。締め過ぎると、「ねじ」が伸びて緩んだり、破壊することもあります。
■「ねじ」が水や油で濡れていたら、通常の締付けトルクで締付けないで下さい。
手動式トルクレンチは、普通、新しいときは±3%以下の誤差しかありません。使っているうちに、だんだん精度が悪くなります。定期的に検定して下さい。
■摩擦したり、口の開いたレンチやスパナは危険です。
手動式トルクレンチは、普通、新しいときは±3%以下の誤差しかありません。使っているうちに、だんだん精度が悪くなります。定期的に検定して下さい。
■インパクトレンチで締めるときは習熟が要ります。
インパクトレンチのパワーレンチは、締付けている時間が長いとどんどん締付けトルクが高くなります。できるだけ安定した締付け作業ができるように練習して下さい。 |
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